異界戦記カオスフレア ショートリプレイ
「聖戦士、降臨」
ミドル・フェイズ 草薙:「(手に中の剣を見ながら)な、何だよコレ・・・?」 アリシア:それを上から見下して。「ふっ・・・これが今回の勇者か。中々に・・・うむ・・・今一冴えん顔つきじゃ。」 草薙:と、失礼な女と対面したと(笑)。もう呆然としてますが。 アリシア:「何じゃ?召還のショックで壊れたか?」 草薙:・・・まあ、打ち身はしてると思いますが(^^; レトロアポロ:(突然)「何だこのアキバ系の女?」とかと思ってるんじゃ無いの?(一同爆笑) 草薙:アキバ系!?(爆笑) アリシア:あー、でも草薙からすれば確かにそう見えるかも。2人ともファンタジー服だし(妙に納得)。 レトロアポロ:「何で眼鏡っ子やねん」とか思ってるんだよ、きっと。 アリシア:そこは普通ですよ!?Σ(▽^;) レトロアポロ:いや、女の子だからさぁ。 それに「勇者さま」とか言ってるから、「何コレ?メイド喫茶?」とかそんな感じのノリじゃないの?(一同笑) GM:・・・まあ、いいや(苦笑)。では草薙。目の前の眼鏡をかけた女が言います。 GM/キリン:「ご無礼をお許しください、勇者さま。」 草薙:「ゆう、しゃ・・・?」 アリシア:「ふん・・・中々理解の遅い勇者だな。」 草薙:・・・分るかよ(--;)(一同笑) GM/キリン:「私の名前はキリンと申します。分りやすく言えばこのフィンランドの女王です。」 アリシア:「うむ。ならばわらわは“剣の魔王”アリシア。分りやすく言えば三千世界すべてを統べる王じゃ。」 草薙:「・・・何を言っているんだ?」(一同笑) アリシア:「ふん。理解が遅い勇者じゃ。」 GM/キリン:「・・・申し訳ありません。今は説明している暇は無いのです。」 レトロアポロ:いや、説明しろよ(小声でツッコミ)(一同笑)。 目の前のキリンという少女の言う事には、今この国はダスクフレアなる怪物『メディウス』によって滅ぼされようとしているらしい。 そして、その怪物に立ち向かえるのは草薙やアリシアのような強いフレアを持った者、カオスフレアだけならしい・・・俄かには信じがたいが。 草薙:「ま、待ってくれ!一体何の事だかさっぱり・・・」 アリシア:「お主の持っておるその剣、それは歴代の勇者が持っていた聖剣じゃ。」 草薙:「(剣を見て)こ、こんな物・・・俺のもんじゃないが?」 アリシア:「(楽しそうに)もう遅いわ。その聖剣は貴様を主と認めた・・・例え手放そうが貴様の手に戻ってくる。 それから逃れる事は出来ぬ・・・貴様が死ぬまではな。」・・・悪党ボイス!?(一同笑) GM/キリン:「身勝手なお願いですが、このままではこの国は・・・」 突然地響きが轟き、兵士らしき影が部屋に飛び込んできた。 どうやらメディウスとやらはもうすぐそこまで来ているようだ。 アリシア:「やれやれ、仕方ないな。勇者よ、貴様の力を見せてもらおうか?」 草薙:「力って・・・そんな事言われたって、こんなもの降ったも無いぞ!?」 アリシア:「安心しろ。貴様の体が覚えている・・・いや、魂か。」 草薙:「覚えている・・・?こんな物持った覚えないぞ?」 アリシア:「ふん!貴様は『あの時』もそう言った!」 GM:勝手に伏線つけてる!?(一同爆笑) 当然の如くうろたえる草薙だが、 その時窓の外に動く巨大な影が見えた。 機械で出来た恐竜の様なそれは、町を蹂躙しながら次々と人間を機械化し、殺していく。 どうするべきか悩む草薙に対し、魔王と名乗る女は冷徹に言い放つ。 「戦わないのであれば、貴様はここで死ぬだけだ。死にたくなければ戦え。」 もはや外からの悲痛な叫びも消えつつある。 事実、この国の2/3はメディウスによって機械化されてしまっている。 草薙は悩み・・・そして、憤りを感じながらも結論を出した。 草薙:「・・・とにかく外に出りゃいいんだろう!?」 轟音が聞こえ、城から1台のバイクが外に飛び出してきた。 最初に見たのは、王宮にまで攻め込んできたメディウスの姿。 アリシアの手に魔力が集まる・・・か、不意にそれが掻き消える。 アリシア:ピンゾロぉ!?(笑)「ふっ。まずは貴様の力を見せてもらおう。」(一同笑) 草薙:「手伝えよっ!?」 草薙とアリシアが構えた瞬間、壁を突き破り1匹の龍が飛び込んできて必殺の一撃を叩き込む。 龍の一撃を受け、よろめく機械の怪物。 レトロアポロ:「所詮は模造品よ・・・」 草薙:「あれは・・・?」 アリシア:「ほう、アムルタートの者か。(草薙に)どうした?龍を見るのは初めてか?」 草薙:「見た事ネェよ、そんなものっ!」 それと同時に、城壁を崩しながら1機の戦闘機が飛び込んでくる。 ラルス:「・・・まったく。整備がなってませんね。」 草薙:「戦闘機!?」 ラルス:「(草薙を見て)・・・バイク? (すぐに戻って)お、増援が来ましたか。 全員耳を塞いで口を半開きにしてくださーい?」(一同笑) 自走戦車砲が到着し、次の瞬間発射する・・・が、間一髪でメディウスはこれを避けた。 ラルス:「(チュドーン)・・・おっと。外れましたか。」 アリシア:「・・・ラルス。修理費は貴様の所に請求しておくぞ。」 ラルス:「(張り付いた笑みで)はっはっは、これは魔王様。ああ、本社の方にお願いしますね。」 アリシア:「うむ。貴様名義で送っておこう。」 ラルス:「(張り付いた笑みで)はっはっは、これは手厳しい。」 戦車砲を避けたメディウスは、反乱分子に向けて灰色のブレスを吹きかける・・・が、全員に避けられる。 そして草薙は、戸惑いながらも剣を構える。 アリシア:「案ずるな、草薙。貴様の魂は覚えている。その流れに身を任せるのだ。」 草薙:「魂魂って言っても・・・!」 ラルス:「(アリシアに)・・・彼は一体?」 アリシア:「ふっ・・・今回の勇者という奴だ。ネフィリムの者よ。」 ラルス:「(張り付いた笑みで)勇者?勇者とは魔王様、これまた凄いですねぇ・・・」 不意に周りを見た草薙の目に、メディウスによって次々と機械化していく人が映った。 悲鳴を上げながら機械化していく人間達・・・それを見た瞬間、草薙はバイクをメディウスに向けて走らせていた。 理由は無い。ただ、自然に体が動いたのだ。 草薙:「やめろおおおお!!」 ラルス:「やれやれ・・・若いですねぇ。」 アリシア:「(ほくそえみながら)だからこそ勇者というものなのだ。」 ただ我武者羅に剣を叩き込む。その剣筋はメディウスを捕らえるが、止めを刺すには至らない。 刹那、アリシアの呪により無数の剣が空中に現れ、メディウスに叩き込まれる。 その攻撃を最後に、メディウスは咆哮を上げながら倒れ伏した。 見事メディウスを討伐したカオスフレア達は、キリンに感謝の言葉を投げかけられ、祝賀会に呼ばれることとなった。 機械化した国民も元に戻り、今城はお祭りモード一色となっていた。 しかしキリンの顔色は優れない。 ダスクフレアにしては手応えが無さ過ぎる、まだ嫌な予感がするとアリシアに不安げにもらすキリン。 そして有事の際はまた協力を要請するとも言った。 それに対してアリシアは「気にするな」と答えた。 時を同じくして城の外。ネフィリムの傭兵達の葬儀がしめやかに行われていた。 そこには友の死を噛み締めるラルスの姿もあった。 従軍神父が恙無く葬儀を進めていると、不意に後ろから声がかかった。ジョージ・タックスマンだ。 タックスマンは、キリンと直談判して地下の泉を手に入れるつもりだという事を君に伝え、他のカオスフレアを監視しておくように命じた。 元々キリンとは友人関係であったラルスだが、どうしたものかと心の中で悩んだ。 空を見ていた。それは都会では見ることの無いような満天の星空だ。 メディウスを倒した草薙だが、パーティに出席するつもりは無かった。なるべく1人になって考えたかったのだ。 不意に草薙は、キリンからバルコニーに来てくれないかと催促され、仕方なくそれに応じた。 星空の下でキリンは、草薙に感謝の意を伝えた。そして、この世界に勝手に呼び出したことに対する謝罪も。 明日からは草薙を元の世界に返すために頑張るというキリンの言葉に対し、曖昧な言葉を返す。 帰った所でどうなるもんじゃない。 そんな思いが過ぎる。元々普通に暮らす日々が憂鬱だった事に間違いは無い。 キリンはそんな草薙を他所に、元の世界の話を聞きたがった。 草薙はそれに応じ、色んな事を話した。自分の世界、地球の事を。 時間は過ぎ、キリンは礼を言って寝室へ消えた。 草薙は空を見上げ、言った。 「俺は・・・何をしているんだ?」 ミドル・フェイズ2へ(coming soon...) |