異界戦記カオスフレア ショートリプレイ
「聖戦士、降臨」




オープニング・フェイズ


PC4 レトロアポロ(光翼騎士/アムルタート)

 冥龍帝イルルヤンカシュによって招集をかけられた龍族の群れ。その中にレトロアポロはいた。


 GM/イルル:「よし、皆揃っておるな。結構結構。」


 主であるイルルヤンカシュによると、機械帝国グレズが龍族を模した兵器『メディウス』を用いてオリジン侵略を進めているようだ。
 このまま放っておけば、我ら誇り高き龍族の誇りに傷が付く。


 GM/イルル:「そこで、だ。勇者の中の勇者レトロアポロに命ず。直ちに赴き、奴を撃ってまいれ!」

 レトロアポロ……嫌ぁぁぁ(▽T)。

 一同えええええええええ!?Σ(▽^;)(爆笑)

 レトロアポロ:いや、心の中でだから(苦笑)。「それほどの大役ならば、私を置いて他におるまい。」……危ねー!何で俺ー!?(一同爆笑)


 ・・・。こうしてレトロアポロは、偽の龍を討伐するため出陣した。



PC3 ラルス・ミラー(執行者/ネフィリム・富嶽)

 ネフィリムのコーポレートであるラルスは、ネフィリム・オリジン支社長ジョージ・タックスマンの荷物持ち兼護衛として、ヴィンラント共和国の首都リースリングに赴いていた。
 しかし、今その大通りは巨大な鋼鉄の龍によって蹂躙されていた。そう、ダスクフレアと化したグレズのメタロード、メディウスによって。


 ラルス:「支社長こちらへっ!・・・(電話をかける)あー、本部本部。至急増援を。支社長が襲撃された・・・そうだ。第二中隊を急いで回せ。早く!至急にだ!!支社長が死んでも良いのか!!」


 そうしている間にも仲間達は次々と倒れて行き、ネフィリムの腕利きVIPER(傭兵)ですら、ついにはほぼ全滅まで追い込まれた。


 ラルス:「支社長・・・増援が来るまで後5分です。ご命令を。」

 GM/タックスマン:「え、ええい!何としても持ちこたえろ!5分だ!社長がおっしゃるには、あと5分もすれば召還されたフォーリナーだか何だかが状況をひっくり返すらしいからな…!!」

 ラルス:「・・・了解しました。」

 GM:という会話をしていると、目の前でネフィリム社製の戦車がメディウスに食べたれる。

 GM/タックスマン:「あああ、一台何百万ドルもする戦車が喰われとるっ!?」

 ラルス:「・・・第四飛行中隊下がれ!航空隊に支援を!」


 次々と倒れていく戦友達。それを見ながら何もする事が出来ないラルスは、歯を食いしばり指示を出すことしか出来なかった。



PC2 “剣の魔王”アリシア(星読み/コラプサー・オリジン)


 リースリング場の地下にある“命の泉”。その泉の清水に身を浸し、アリシアの友人でもあるヴィンラントの国王、キリン・ヨアンナ・ベルカはいつになく真剣な様子で祈りを捧げていた。
 そう、異界の勇者フォーリナーを呼び出すために。

 GM/キリン:「・・・ねぇ、アリシア。」

 アリシア:「ん、何じゃ?」

 GM/キリン:「私、本当は不安なんです。確かに今から呼ぶ勇者様がいれば、きっとあの恐ろしいメディウスにも勝てる。でも・・・現れたフォーリナーを元の世界に戻せるかどうか、私にも分りません。本当に私に、そんな事をする資格があるのでしょうか?」

 アリシア:「はっ・・・それがどうした?この三千世界は全てわらわのもの・・・それをどうしようとわらわの勝手!という訳で、さっさと召還するが良いわ。いいか、今はお主が危険なのじゃ。だとすればお主が自分の身を護るのに何を恥じる必要がある?」

 GM/キリン:「・・・そうですね。どちらにせよ責めは私が負います。」

 アリシア:「うむ。何せお主は一国の主じゃ…それくらいの覚悟はとうに出来ておろう?」

 GM/キリン:「ええ。ではアリシア・・・あなたのフレアを分けてください。あなたと私のフレアで、門を開きましょう!」

 アリシア:「ふっ・・・ならば来るがよいわ!我が下僕1221号!


 二人のフレアが泉と共鳴し、光り始める。異界への門が今、開いた。



PC1 草薙 信司(聖戦士/フォーリナー)

 高校生、草薙信司。彼は今日もバイクを飛ばして、海沿いを走っていた。まるで鬱蒼とした気持ちを晴らすかのように。
 日常を省みつつ、草薙はバイクの速度を上げていく。やけに荒れている海が、更なる不安を掻き立てる。
 そしてバイクの速度が時速120kmに到達した時、異変は起きた。突然周囲の空間が虹色に変わり、草薙はバイクと共に放り投げられた。


 草薙:「な、何だ!」

 GM:空中に投げ出された君の周りを、無数の世界の幻影が取り囲む。幻想の世界、機械の世界、宇宙を行く戦艦の世界、龍の世界、魔界、天界・・・それらが次々と砕けていき、悲鳴を上げながら闇に飲まれていく。

 草薙:「何だ、これ・・・?」


 草薙が呆然とその光景を眺めていると、不意に後ろから首根っこを掴まれて引き込まれるような感覚を覚えた。そこで草薙は意識を失った・・・。


 草薙が目が覚ますと、周囲はどこか古い城の地下の様で、澄み切った泉が目の前に広がっていた。手には見覚えの無い一振りの剣・・・草薙はふと、自分を見下ろす2人の女の子に気づいた。
 そのうちの1人、眼鏡をかけた不思議な女の子が君を見て目を輝かせて言った。

 「よくぞおいでくださいました、勇者さま!」

 草薙は、戸惑うしかなかった。


 ミドルフェイズ